体の大きさなどは、オスとメスであまり違いがないので、トウキョウサンショウウオのオス・メスを見分けるのは少し難しいかもしれません。ただし、繁殖期の個体であれば、少し慣れれば比較的簡単に区別できます。ポイントは、やはり下腹部の肛門周辺の様子です。腹側からじっくり観察すると、オス・メスとも繁殖期には白く膨らんでいるのが分かります。メスは細長く膨らみ、肛門の溝が１本の直線だけしか見られない簡単な構造になっています。それに対して、オスの方は、肛門周辺部が平たく広く膨れ、肛門の先端に左右から浅い溝が会合しています。そして、その部分に白い突起があるのが目立ちます。
トウキョウサンショウウオのオス・メスの違い（繁殖期の成体の肛門周辺部）
その他にも、頭の形がオスの方が角ばっている（メスはだ円形）ことなどの違いもありますが、これらで見分けるのは慣れていないと難しいでしょう。慣れれば比較的簡単で、繁殖期以外でも使える方法は、のどの部分が白くなるかを見る方法です。オスは、のどに白い部分が見られますが、メスには見られません（写真参照）。少し慣れるとこの方法による見分けはかなり確実になります。
トウキョウサンショウウオのオスの喉と肛門周辺部の様子
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