私は八王子でヒダサンショウウオを調べている者ですが、高尾山周辺のヒダ調査の結果を興味深く拝見しました。その中で気になった事がありましたので、お知らせいたします。

　私のフィールドでも2000年くらいから観察される幼生の数が減少する傾向にありますが、今年の1月は特に沢の水涸れがひどく、例年見られた越冬幼生の姿はありませんでした。この状態が4月まで続いたためか、これまで涸れることが無かった沢の源流部も完全に干上がってしまいました。毎年産卵がおこなわれている場所もほとんど水が無く、わずかに湿った場所で成体を発見しました。確認した成体の個体数は例年並みでしたが、産卵や孵化に影響が出たらしく、今年確認した当歳幼生の数は例年にくらべて極めて少ないものでした。

　高尾山周辺の沢の状況はわかりませんが、同様な事が起こっているとすれば、ヒダの幼生が確認できなくても不思議でないと思われますがいかがでしょうか。

以上

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